今アメリカでは中小の新聞社も大新聞も、その多くが新聞経営とは直接関係のない資本家やファンドに保有されている場合が多く、昔ながらの家族経営の新聞社というのは、もういくらも残っていません。そういう企業は相乗効果を狙って新聞社やラジオ局、テレビ局などをどんどん買収し、資本の集中を図ろうとするのですが、その過程で巨額の債務を抱えることになります。そして、その債務を返済するために、非常に高い収益率を要求するようになりますが、今回の不況で広告収入などが落ち込み、要求される収益率が確保できなくなったところが多く、それが結果的に、本来は利益を出している新聞社さえも倒産に追い込んでいるという状況が少なからずあるようです。
一例をあげると、ロサンゼルスタイムズ紙なんかを傘下に抱えるトリビューン社が今回破綻しましたけれども、これなんかはものすごく高い金額で多くの新聞を買い取って多額の債務を抱えている中での倒産です。ニューヨークタイムズもボストングローブっていうボストンの大きな伝統ある新聞を買っているのですが、そのときの債務が未だにすごくたくさん残っていて、ニューヨークタイムズ自体はそんなに悪くなっていないのに、持ち株会社のレベルになると非常に経営が厳しくなったりしていると。ネットも一部の要因ではあると思うのですが、ネットにやられちゃったので新聞が苦しいので規制緩和しろというのは、金儲けに散々走り回った人たちの勝手な言い分という面がなきにしもあらずという感じがします。
民主党政権メディア改革案とアメリカFCCの功罪
2009年11月3日 ビデオニュース・ドットコム